口すぼめ呼吸

口すぼめ呼吸は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんが無意識にまたは、呼吸リハビリの一環として意図的に行う呼吸法です。

しかし、決してCOPDの患者さんだけのものではなく、その他の方でも口すぼめ呼吸を行うことによって息が吐きやすくなります。ですので、ストレスや過緊張が原因で呼吸が浅く、肩に力が入ってしまう人(肩こりや首の痛み、手のしびれにつながります)、姿勢(猫背やストレートネック)の矯正にも役立ちます。

口すぼめ呼吸

口すぼめ呼吸の方法

方法

鼻から息を吸って、吸い終わったら今度は、口をすぼめてゆっくりと息を吐きます。このときゆっくりと吐きます。勢いよくは行わないでください。

口を閉じて鼻から息を吐いた場合と、口をすぼめて息を吐いた場合では息の吐きやすさに違いがあるはずです。

鼻から息を吐いた場合

鼻から息を吐いた時の肺の様子

どんなにゆっくり長く息を吐こうとしても、鼻から息を吐いた場合は、長く行うことができません。これは息を吐くときに気管支などの空気の通り道が陰圧になり肺に押しつぶされてしまうからです。

口をすぼめて息を吐いた場合

口すぼめ呼吸をした時の肺の様子

口をすぼめて息を吐いた場合は、気管支など空気の通り道の圧力が増して膨らむので息が吐きやすく、最後まで吐ききることができるので長い時間吐き続けられます。腹式呼吸を意識することによってさらに効果が上がります。

ご注意

あまり長い時間連続して行うと酸素を取り込みすぎてクラクラしてくることがあります。そのようなときはすぐに中止して休むようにしてください。

慢性閉塞性肺疾患などの肺疾患の方の場合は、必ず専門機関の支持に従っておこなうようにしてください。